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微妙な節酒宣言 - なぜ酒に頼るのか

普通にアポとか友達とかとは飲むだろうけど、酒が無いとナンパできない、ってのはいい加減なんとかしたいな、と思って、だから微妙な節酒の宣言として書かせてもらいました。


ナンパ用語で酔拳というのがある。
酔っ払って声かけするってだけなんだけど、用語化してるってことはナンパ方法としては一般的なやりかたなんだろう。
しかし俺の周りでは軽く酒を入れてやってる、くらいの人はいるけど、人格が変わる程の飲酒をしてナンパをしている人は見かけない。俺くらいだ。みんなハート強いよな、と思う。

まあ実際、クソ酔っ払ってナンパするのはデメリットも多い。
記憶がないので反省ができない。その状態で徘徊している時間は無駄、酒や連れ出しの金も無駄。
理由もわからず暴力沙汰に巻き込まれそうになる。
たまに即れてもあまり覚えてない上にチンコが立たない。二日酔いもひどいし、繰り返すと内臓悪くなってスト値も下がる。
一体俺は何がしたいんだろうかと、ひどい自己嫌悪に陥る。心身ボロボロの状態で貴重な休日を消費することもしばしば。


3桁いくくらいの回数は、もうこんなのは止めよう、と決意しただろうか。それでも繰り返すのには理由がある。地蔵つよすぎ問題。知らない女の人に知らない人間がたくさんいる中で声をかけるってことが超怖くてストレスになるという問題。
(今はなるべく声かけそのものを楽しくできるように工夫しているけど、なかなかうまくいかない。試してる最中に飲んでしまう)


酔拳のメリットを一言で表すなら「恐怖心が消せる」ということだと思う。恐怖心さえ消えればナンパは楽しい。
女性からの拒絶の言葉には何も感じないので声かけまくれるし、数打てるので連れ出しに応じる女性も中にはいる。
そもそも酔っ払うと嫌なこと全部吹っ飛ぶので、楽しさだけをより際立った形で享受できる。女性と喋るだけで楽しい。
パチンコとキャバクラが合わさったようなものだろうか。


では酔拳によって、俺がナンパに求めているものが完全に満たされてるんだろうか。
当然違う。そんなしょぼい快楽を求めてナンパしているわけではない。(多分、少なくとも、ストに実際立つ直前までは…)


じゃあ何を求めているのか?
かわいい女の子を抱きまくりたい、という強力な願望が根っこにあるのは間違いない。
けど、それを獲得する過程で超かっこいい俺への成長を夢見ている部分も強くあると思う。
周囲からの視線にも負けず躊躇なく良い女に声をかけ、快活なトークと堂々とした態度で口説く。
そんな人間になりたいと望んでいる自分は確実にいる。


ここで厄介なのは、そんな自分の理想像に近い状態に、飲酒によって近づけてしまうことなのかもしれない。
恐怖心が消えて、ただひたすらテンション高く押しまくる泥酔時の姿は、憧れの姿に近い。
(酔拳なんて呼び方が定着してるあたり、みんな悩みは同じなのかもしれない。飲酒によって英雄になれる)


でも本当はわかっている。泥酔するのは女にビビりまくっているからだ。
要は俺が弱いからで、それは理想像とは対極にある姿であること。
酔いが醒めた時には毎回、俺は本当に弱い人間だという事実を突きつけられる。
醜すぎる自分と向き合い続けるのは、ちょっともう本当に、そろそろ限界というか。普通にアル中になるし。


思い返せば俺は酒を覚えた時から、コミュニケーションの問題を解決するための魔法の薬として利用してきた。
男女問わず人と接するのが怖かったけど、酒を飲めば勢いで喋れた。
酔ってるのでまともなトークなんてできるはずがないが、馬鹿なやつとしていじられたりして、それだけでも嬉しかった。
特に女の子に構われようものならチンコ立てて喜んでた。


当時はそんな卑屈で情けない自分にも満足できている気がしていた。
しかし、心の底から納得はできてなかったんだろう、微妙な違和感みたいのが長年かけて蓄積してって爆発した結果、ナンパという極端な活動に踏み切り、強い自分になろうとした、というストーリー付けも、そんなに間違っていないように思える。


しかし、酒の力を借りないと女と接することができない臆病な自分、それを変えたくてやっているのかもしれないナンパで、当時と全く同じ酒の罠に嵌っているのはまじ笑えない。


いや、全部酒に責任押し付けているけど、酒は悪くない。悪いのは飲みすぎてしまう俺。
酒は長年に渡って俺の寂しさを埋めるための道具として、めちゃくちゃ役立ってくれた。
人間と接する時には欠かせない、確実に結果を出してくれる有能なパートナーだった。
でももういいわ。これから先は自分でやる。
人生なんてもう半分もなさそうなのに、弱くて醜いまま死にたくないし。
酒さん、今までありがとうございました。


by kuruton77 | 2018-03-27 16:50 | 感想